「薬徴」(やくちょう)吉益東洞 3巻 1771年

「傷寒論」、「金匱要略」から漢方を集めた自著「類聚方」の薬物53種について薬効、適応を完結に解説した。門人村井琴山がこれを追補して「薬徴続編」2巻、「薬徴続編付録」1巻を刊行、さらに尾台榕堂がこれらを校正して「重校薬徴」(1853)を著した。

古方派実践的漢方の薬効解析を表すものとして日本はもちろん、中国でも高く評価されている。吉益東洞(1702-1773)は広島出身だが、京都東洞院通三条下るで開業し、多くの弟子を育てた。