教員プロフィール

小林 力

小林 力 教授

藤原 邦彦 教授

よく言われることが正しいとは限らない

「切り株にみえる年輪の間隔は、日の当たる南側の方が広い」「甘さは舌の先の方で、苦みは奥の方で強く感じる」。昔、私はこう習った。皆、大真面目に信じていて、誰も検証しなかった。さて現在、例えば「梅干はクエン酸が豊富だから疲労に良い」「インフルエンザの予防には手洗いが有効」「ひざの痛みにはグルコサミン」などといわれる。しかしその根拠(臨床試験)はどのようなものか? 都市伝説の類であっても、引用され続けるうちに(特に専門家の名前があると)定説になることがある。

略歴

  • 長野県生まれ。’79年東大薬学部卒。’81年田辺製薬入社 (薬物代謝)。’87年薬理に転向。’93年シンシナチ大学留学、その後イオンチャネル創薬に従事。2013年田辺三菱製薬(主席研究員)を退職。

学術論文

  • Sarai N, Kobayashi T, Matsuoka S, Noma A. A simulation study to rescue the Na+/Ca2+ exchanger knockout mice. J Physiol Sci.;56:211-7. (2006)
  • 小林力 不可能が可能になった自動パッチクランプ装置.日本薬理学雑誌. 128, 369-374(2006).
  • 小林力、前川平、矢野純一、水谷隆之.siRNA創薬.ファルマシア 42, 1205-1210 (2006).
  • 小林力 製薬企業と薬学6年制.医薬ジャーナル43, 129-132 (2007).
  • Noble D, Sarai N, Noble PJ, Kobayashi T, Matsuoka S, Noma A. Resistance of Cardiac Cells to NCX Knockout: A Model Study. Ann. N.Y. Acad. Sci. 1099: 306–309 (2007).
  • Kiyonaka S, Kato K, Nishida M, Mio K, Numaga T, Sawaguchi Y, Yoshida T, Wakamori M, Mori E, Numata T, Ishii M, Takemoto H, Ojida A, Watanabe K, Uemura A, Kurose H, Morii T, Kobayashi T, Sato Y, Sato C, Hamachi I, Mori Y. Selective and direct inhibition of TRPC3 channels underlies biological activities of a pyrazole compound. Proc Natl Acad Sci 106, 5400-5405 (2009).

著書

  • 『新薬誕生―百万分の一に挑む科学者たち』訳 ダイヤモンド社(2008)
  • 『Disease―人類を襲った30の病魔』訳 医学書院(2010) 
  • 『セレンディピティと近代医学―独創、偶然、発見の100年』 訳 中央公論新社(2010)
  • 『モーツァルトのむくみ―歴史人物12人を検死する』訳 中央公論新社(2011)
  • 『スパイス、爆薬、医薬品―世界史を変えた17の化学物質』訳 中央公論新社(2011)
  • 『サルファ剤、忘れられた奇跡―世界を変えたナチスの薬と医師ゲルハルト・ドーマクの物語』訳 中央公論新社(2013)

社会活動