「宋版・傷寒論」(そうはんしょうかんろん) 

原著・張仲景(ちょうちゅうけい) 3世紀

神農本草経、黄帝内経素問とともに漢方の三大原典とされる「傷寒論」の原本は謎に包まれている。後漢、長沙の太守であった張仲景が「金匱要略」とあわせ、「傷寒雑病論」として著述したと言われるが原本は残っていない。

西晋の王叔和(おうしゅくか)が整理、再配列し、さらに北宋の林億(りんおく)が再編したものが現代に残る「宋版傷寒論」である。展示のものは寛文版と呼ばれるものを文政十年(1827年)に日本で覆刻出版したものである。