薬学科 卒業生

「薬剤師としての”知識”と”指導力”こそが、 私たちの腕の見せ所であり、一番の強みだと思います」

町田貴啓さん

株式会社富士薬品

宇都宮短期大学附属高等学校出身

薬剤師の強みとは何ですか?

あるべき治療は、医師の治療方針に患者様の同意・積極的な参加がなければいけないと思います。
処方の意図を読み取り、患者様のお話をよく聞き、双方の考え方に差異があればそれを調整していくことが必要となります。目的は1日も早く患者様の辛い症状を改善すること、症状を悪化させないこと。薬剤師としての“知識”と“指導力”こそが、私たちの腕の見せ所であり、一番の強みだと思います。

薬剤師になろうと思われたのはなぜですか?

小さい頃は体が弱く、病院に掛かることが多かったので医療現場に興味がありました。
そして小学校時代に職場体験実習という授業があり、薬剤師の仕事を実際に体験し、興味を持ったことが一番のきっかけでした。

薬学の勉強は難しいと聞きますが、実際に勉強してみて難しかったですか?またどういった点が難しくて、どのように乗り越えましたか?

テキストを暗記するだけで解ける問題より、各分野を応用する問題が中心となってきたため、繋がりをもって勉強することが大変でした。
多くの過去問を解き、国試の出題パターンも把握することで実践に活きる勉強法をとりました。
また、事前に友人と重点問題の情報交換をすることで、着実に点数へ繋げる事も大切な勉強法の一つでした。

現在の仕事や趣味などの目標は?

調剤や投薬、在庫管理など日常的な業務をメインに行っています。
店舗管理やマネージメントに興味があり、キャリアアップが今後の目標です。
業務を円滑に行うための社員の動かし方や、目標を達成するために必要なテクニック、運営に必要な業務など多くのことを学ばなければいけません。
上司の方々は皆さま指導熱心なので、今後も多くの事を教えていただきたいと思っています。

仕事に関してこだわりや心がけていることはありますか?

私の店舗では1日に120枚前後の処方箋を取り扱っています。
薬局=仕事にミスはないという社会の常識に対応するため、各種調剤過誤防止システムを活用した“正確性”をベースに、体調が悪い方が早く自宅で休めるよう“スピード”も心掛けています。
また、円滑に薬物治療が進むよう、服薬指導や器具の使用方法の説明は、患者様毎に言葉を使い分け、理解度を深めるように努めています。
また患者様の金銭のご負担まで考えて、適正な後発品の選択も重要視すべき点だと思います。

大学のうちに培っておくべきものは何かありますか?

医療現場では「チームワーク」、つまりメンバー間の良好なコミュニケーションが求められます。
大学生活では研究室、ディスカッション、部活動、実習などグループで活動する時間が多くあります。誰かからの指示待ちではなく、自分で目標と行動を考えること、それに対して周囲の方々に自分の考えを理解頂けるよう行動していくことを培えると良いかと思います。

薬剤師国家試験の対策はどのように行いましたか?

最低限覚えなくてはいけない点をテキストや参考書を使い暗記し、そのあとはひたすら問題を解きました。
間違えたら解説を読み込み、抜けている点をテキストで確認、これの繰り返しです。
週に最低でも4科目はふれ、科目ごとの偏りを減らす事も大切です。
模試は理解できていない分野がグラフで表記されるので、総復習に活用していました。(全国平均B~Cの簡単な問題の間違えを優先的に復習していました。)

就職先を決めた時期はいつ頃ですか?

入社を決断したのは、4月頃でした。
大学で行っている合同会社説明会で富士薬品を知り、複合型医薬品企業の当社に魅力を感じ入社しました。

在学生へアドバイスをお願いします。

今思うと、「テストに出ないから覚えなくてもいいや」と思っていたことも現場に出ると、「学んでおけば良かった」と後悔することがたくさんあります。
皆様はまだ遅くはありませんので、「学んでいて良かった」と思えるような、生きた知識をつけていただきたいと思います。
また、気持ちを分かち合える仲間を大切にしてください。
卒業した後もきっと良き相談相手として、自分の支えになってくれるはずです。

後輩たちへメッセージ

超高齢社会となって数年が経ち、病院だけでなく自宅で療養されている方が多くいらっしゃいます。
薬局薬剤師が地域貢献をする場面が以前よりも拡大しているので、とてもやりがいのある仕事です。
学生の皆様と医療現場でお会いできることを楽しみにしております。
自分なりの薬剤師像をもち、それに向かって努力して下さい。

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