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大学からのお知らせ【社会貢献・地域連携】

第10回 「理科教員ための実践教養講座」を開催しました。

 高校の理科の先生方を対象とした「理科教員のための実践教養講座」が18日、さいたまキャンパスで開催されました。本学が主催となって行う当事業は、今年で10回目となります。関東圏の公私立高等学校の理科担当の先生方17名が参加しました。今回、はるばる都立新島高校から参加された先生もいました。

 高野文英先生、野澤直美先生、村橋毅先生、教養基礎部門の先生方の指導で「300年の歴史的経験に基づいた硝石づくりの体験」と題して「土壌中の硝化細菌による硝酸イオン形成の検証」の実習を行いました。硝石は黒色火薬づくりの主要な物質です。

 

 硝石は日本では鉱脈がないため戦国時代から江戸時代、そして明治のはじめまで300年の間、床下土からとる「古土法」と加賀藩が五箇山で密かにつくらせていた蚕の糞と枯れ草を発酵させてつくる「培養法」がありました。今回は、秩父の寺の床下からとった土と富山県五箇山で培養した培養土の硝酸イオン濃度測定による比較実験、木灰と反応させて硝石(硝酸カリウム)もつくる生成実験、できた硝石を確認するための燃焼の実験を行いました。イオンクロマトの機器の研修では、土中の陰イオン分析・灰中の陽イオン分析も行いました。

 

 歴史と化学を融合させたユニークな研修に参加された先生方は大変満足していました。